休職が決まったのに、「何をして過ごせばいいのか分からない」。もしくは、休職するべきか迷ったまま、今日も限界ギリギリで働いている。
私も、ある朝突然ベッドから起き上がれなくなって、休職しました。最初の頃は本当に、何もできませんでした。
この記事は、当サイトの休職に関する記事を「回復の段階」に沿って整理した総合ガイドです。休職関係の記事が多くなったので「まとめ記事」の立ち位置のようなものです。どれ読もうかわからないよ!という方に向けて書きました。
YODAKAというのも、私は休職期間が長くて引きこもりだったんですよ。。。(長くなるので割愛)
休職中の回復マップ|今のあなたはどの段階?


休職中の時間は、大きく4つの段階に分けられます。気になる段階をタップすると、その解説にジャンプできます。
- ステップ0:「もう限界かも」と迷っている(休職前)
- ステップ1:とにかく休む(休職直後〜)
- ステップ2:「受け身の癒し」で回復する(少し余裕が出てきたら)
- ステップ3:「これから」を考える(回復してきたら)
段階は、行ったり来たりして大丈夫です。「ステップ2まで来たのに、また何もできなくなった」——それも回復の一部です。なお、休職や復職の判断は、必ず主治医と相談しながら進めてくださいね。
回復は一直線じゃない——ステップを戻ることについて
「せっかく前に進んだと思ったのに、また何もできない状態に戻ってしまった」——休職中、こう感じる瞬間は珍しくないようです。
回復は、右肩上がりの直線ではなく、上がったり下がったりしながら進んでいくものだと言われています。少し動けるようになった翌週に、また布団から出られない日が来る。天気や、ちょっとした会社からの連絡、季節の変わり目——きっかけは些細なことでも、揺り戻しは起こります。理由がはっきり分からないまま、なんとなく調子が落ちる日もあります。
戻ってしまったとき、「振り出しに戻った」「頑張ってきたのが無駄になった」と感じやすいです。でも、実際にはまったく同じ場所に戻っているわけではないことが多いようです。前より短い期間で持ち直せるようになっていたり、「今はしんどい時期なんだ」と自分で気づけるようになっていたり、見えにくいところで変化が残っていることがあります。
戻ってしまった自分を責める代わりに、「今、自分はどの段階にいるか」を確認し直す機会として捉えてみてください。ステップ1に戻ったなら、また「何もしないこと」を仕事にすればいいだけです。焦って前の段階に無理に戻ろうとすると、余計にしんどくなってしまいます。
「また戻ってしまった」と気づけること自体、実は一度どこかの段階まで進んだ経験があるからこそです。何も進んでいなければ、「戻る」という感覚すら生まれません。今つらくても、以前の自分より、回復の道筋が少しは見えているはずです。
戻ったときにやることは、進んでいたときと同じで大丈夫です。無理に頑張らない。刺激を減らす。眠れるだけ眠る。「また最初からやり直し」ではなく、「一時的に、必要な休養が増えた」くらいに捉え直してみてください。
記録をつけている人は、戻ったタイミングだけでなく、その前後に何があったかも一緒にメモしておくと、あとから見返したときに、自分なりの傾向が見えてくることがあります。無理に原因を探さなくてもいいですが、分かればそれも安心材料のひとつになります。
周りの人からすると、「せっかく良くなってきたのに」と心配されることもあるかもしれません。それでも、本人にとっては、戻ることも回復のプロセスの一部です。誰かに何かを聞かれても、「今日はそういう日みたい」くらいの返し方で十分だと思います。無理に説明しようとしなくて大丈夫です。
波があること自体を、失敗と捉えなくていいと思います。行ったり来たりしながら進んでいくのが、回復のふつうの形です。天気のいい日も悪い日もあるのと同じように、調子のいい日も悪い日もあって当たり前、というくらいの気持ちで見てもらえたらと思います。
波の大きさも、戻る頻度も、人によってかなり違います。他の人の回復のペースと自分を比べて、焦る必要はありません。比べるとしたら、他人ではなく、少し前の自分で十分だと思います。今日の自分が、先週の自分より少しでも楽になっていたら、それでもう十分な前進です。
戻ってしまうことも、回復の一部です。焦って元の段階に戻そうとしなくて大丈夫です。
ステップ0:「もう限界かも」——休職を迷っている段階
休職を考え始めた段階で一番怖いのは、「これくらいで休むのは甘えかも」という気持ちだと思います。
でも、当サイトが実施したHSP113名へのアンケートでは、63%が休職を経験していました(HSP113名に聞いた|辞めどきの見極め方より)。休職は、特別なことでも甘えでもありません。
体からのSOSサインには、共通パターンがあります。眠れない、朝起きられない、理由もなく涙が出る——当てはまるものがあれば、こちらの記事で限界サインをチェックしてみてください。


「病院に行くほどなのかな」と迷っている方は、私が初めて精神科を受診したときの体験談も参考になるかもしれません。私自身が職場でぶっ壊れてから復帰するまでの話はこちらの記事に書いています。
ステップ1:休職直後は「何もしない」が仕事
休職して最初の時期は、「何かしなきゃ」という焦りとの戦いです。でも、断言します。この時期は、何もしないことが仕事です。
私は休職中、昼夜逆転までしました。それでも、ちゃんと戻ってこられました(生活リズムを取り戻すまでにやったことはこちら)。
「何もできなかった私」を救ってくれた過ごし方は、この記事にまとめています。


「今日は本当に何もしたくない」という日は、何もしたくない日は休んでいい。繊細さんのための回復ガイドをどうぞ。読むだけでちょっと肩の力が抜けるはずです。
ひとつだけ、この時期に避けて通れないのが傷病手当金などの手続きです。書類のやり取りで消耗しないように、傷病手当金の申請でつまずいたのは書類より「紙を渡すタイミング」だった件に私の失敗談をまとめています。
休職に入る前後で、確認しておきたい実務チェックリスト
休職に入る前後は、心身がしんどい状態のまま、実務的な手続きも重なります。ここでは「最初に何を確認しておけばいいか」だけを、チェックリストの形でまとめます。詳しい体験談は、それぞれの記事にゆずります。
診断書をもらうタイミング
- 「まだ大丈夫」と思っている段階でも、一度は心療内科・精神科を受診しておく
- 診断書は、休職の申請にも傷病手当金の申請にも必要になる
- 発行までに数日〜1週間ほどかかることがある
「まだそこまでじゃないかも」と思っているうちに、一度受診しておくと、あとがラクになります。診断書は、会社への休職申請と、傷病手当金の申請、両方に使う書類だからです。病院によっては、診断書の発行までに数日〜1週間ほどかかることもあるので、余裕を持って動いておくのがおすすめです。
受診する前に、いつからどんな症状が出ているか、簡単にメモを持っていくと話しやすくなります。しんどい状態だと、いざ診察室に入ってもうまく話せなくなることがあります。箇条書き程度でいいので、事前に書き出しておくと安心です。診断書は、内容によって発行費用がかかることもあるので、金額も一緒に確認しておくといいと思います。
病院選びに迷う場合は、まず職場の近くか自宅の近くか、通いやすさで決めて大丈夫です。休職中は特に、通院自体が体力を使う行為になります。合わないと感じたら、途中で病院を変えても問題ありません。初診の予約が数週間先まで埋まっていることも珍しくないので、迷っている時間があるなら、先に予約だけ取っておくのもひとつの手です。
傷病手当の申請、いつ・何を出すか
- 対象は、業務外の病気やケガで、連続して4日以上休んだ場合
- 申請書には、本人・会社・医師、それぞれが記入する欄がある
- 提出先や必要書類は、加入している健康保険の種類によって変わる
傷病手当金は、業務外の病気やケガで、連続して4日以上休んだときに使える制度です。申請書には、本人が書く欄・会社が書く欄・医師が書く欄があって、それぞれに記入をお願いする必要があります。提出先や必要な書類は、健康保険組合か協会けんぽかで変わってくるので、まずは自分の保険証を確認してみてください。
支給額の目安は、おおよそ給与の3分の2程度と言われています。満額もらえるわけではないので、休職前に、どのくらいの収入になりそうか、ざっくりでも計算しておくと、お金の不安が少し減ります。申請は原則として、1〜2ヶ月ごとにまとめて出す形になることが多く、実際に振り込まれるまでにはある程度の期間がかかります。最初の入金までの間の生活費は、別に用意しておくと安心です。書類のやり取りで実際につまずいた話は、さっき紹介した記事に詳しく書きました。
会社との連絡ルールを先に決めておく
- 誰が窓口になるか(直属の上司か、人事か)
- 連絡手段(電話は避けたいなら、メールやチャットにしてもらえるか)
- 連絡の頻度(毎週なのか、月1でいいのか)
休職中、会社からの連絡が来るたびにドキッとする、という声はよく聞きます。負担を減らすために、休職に入る前に、連絡のルールを決めておくのがおすすめです。窓口は上司なのか人事なのか。電話は避けたいならメールやチャットにしてもらえるか。連絡の頻度は毎週なのか月1でいいのか。先に決めておくだけで、「いつ連絡が来るか分からない」という不安がかなり減ります。
休職に入るタイミングで、一度まとめて相談しておくと、あとが楽です。「体調によっては返信が遅れることがある」と、先に伝えておくのもひとつの方法です。連絡ルールは、一度決めたら変えられないわけではありません。実際に休職してみて、負担が大きいと感じたら、あらためて相談し直しても大丈夫です。
もし、直接会社の人と連絡のやり取りをすること自体がつらいなら、家族に窓口になってもらう、という方法もあります。全部を自分1人で抱えなくていいというのは、実務面でも当てはまることです。診断書・傷病手当・連絡ルール、この3つを先に確認しておけば、あとは体を休めることに集中できます。
診断書・傷病手当・連絡ルール。この3つだけは、休職に入る前に確認しておいてください。
どれも、体調が万全な状態では確認しにくいことばかりです。だからこそ、「もしかしたら休むかも」と思ったタイミングで、少しずつ調べておくと、実際に休むことになったときの負担が減ります。



どれも地味な手続きだけど、後回しにするほど自分で自分を追い詰めることになりがち。休む前に確認しておくのは、これからの自分を守る準備みたいなものだと思う
ステップ2:少し余裕が出てきたら「受け身の癒し」から


「なんだか少しだけ退屈かも」と感じ始めたら、それは回復のサインです。ただし、いきなり資格の勉強などを始めると反動が来ます。おすすめは、受け身でいられる癒しから順番に始めることです。
- 映像から:癒されるアニメ5選 / 心が軽くなる映画5選
- 文字が少ないものへ:大人向けの絵本7選
- 活字が読めそうな日は:下の「休職中に読んでよかった本5選」へ


体の回復も並行して。HSPが疲れたときの回復法7選では、休職中にもできる「深い回復」の方法を紹介しています。
ステップ3:「これから」を考えられるようになったら
「そろそろ、この先のことを考えないと」——そう思えるようになったこと自体が、回復してきた証拠です。ただ、ここで焦って答えを出す必要はありません。
復職するか、転職するか。まずは判断材料を集めるところからで十分です。113名のHSPさんが「辞めどき」をどう見極めたのかは、この記事が参考になります。


- 転職も視野に入れるなら:休職中に転職活動していいの?体験談と面接攻略法
- 何か始めたい気持ちが出てきたら:休職中に取れるおすすめ資格7選
- 私が新卒9ヶ月で退職したときの話:辞めて気づいた本当の原因
復職か転職か、判断していいタイミングの見極め方
「そろそろ復職か転職か、決めなきゃ」——そう思えるようになったこと自体が、回復のサインです。何もできなかった時期を思えば、大きな進歩です。ただ、判断を始めていいタイミングには、目安があります。
体力の面では、決まった時間に起きて、日中活動できる状態が続いているかどうか。気持ちの面では、以前は考えられなかった「資格の勉強をしてみようかな」「気になっていたことを調べてみようかな」という、興味や好奇心が少しずつ戻ってきているかどうか。人と会うことへの拒否感が、以前より薄れてきているかどうか。
このあたりが揃ってきたら、判断を始めても大丈夫なサインです。逆に、まだ何もする気力が湧かない段階で無理に決めようとすると、判断そのものが余計にしんどくなってしまいます。判断を急がなくても、誰も困りません。
「そろそろ動かないと」という焦りは、周りと比べてしまうところから生まれることが多いようです。同期はもう働いている、SNSでは誰かが転職に成功している——そういう情報が目に入ると、余計に焦ってしまいます。でも、回復のペースは人それぞれです。比べる相手は、他人ではなく、少し前の自分で十分です。
判断を先延ばしにすることに、罪悪感を持たなくていいです。「まだ決められない」という状態も、今の自分にとっては正直な答えのひとつです。決められないことを責めるより、決められるようになるまで待つことも、立派な選択です。
判断材料を集めること自体は、体力があまり必要ない範囲から始められます。たとえば、気になっていた資格の情報をちょっと調べてみる、求人サイトをただ眺めてみる、くらいのことでも十分です。動くことと、決めることは、分けて考えて大丈夫です。
判断を始めるタイミングが来たら、実際に「辞めるべきかどうか」を考えるための材料は、こちらの記事に詳しくまとめてあります。ここではあくまで、「判断を始めていい体調かどうか」の目安として受け取ってもらえたらと思います。
HSPが後悔しないための、退職の判断基準はこちらにまとめています


復職か転職か、どちらか一方に決めきれなくても大丈夫です。両方を同時に情報収集しながら、最終的にどちらか決める、という進め方でも問題ありません。
情報収集の第一歩は、いきなり求人サイトを見ることじゃなくてもいいと思います。「今の会社に戻ったら、どんな気持ちになりそうか」を想像してみるだけでも、判断材料になります。想像するだけで気が重くなるなら、それも大事なサインです。



「そろそろ考えなきゃ」って焦る気持ち、すごくわかる。でも、動き出すタイミングは、周りじゃなくて自分の体が教えてくれるから、それを信じてあげてね
罪悪感がつらくなったときに、思い出してほしいデータ


休職中、何度もやってくるのが「会社に迷惑をかけている」「私だけ休んでいる」という罪悪感です。
そんなときは、この数字を思い出してください。HSP113名のうち、休職経験者は63%、転職2回以上は78%。そして、仕事を辞めて「逃げる」ことを選んだ人の中で、「あのとき続けておけば良かった」と答えた人は一人もいませんでした(113名に聞いた しんどい仕事の乗り越え方より)。
掲載同意のあった86名分を男女別に集計すると、男性は約8割が休職を経験していました。男性でこの記事を読んでいる方は、HSPの男性は休職に追い込まれやすい?86名アンケートから見えた理由ものぞいてみてください。
休むことは、逃げではありません。回復のための、立派な選択です。
「まだ休んでいいのかな」と思ったら、見てほしいもうひとつの視点
データで安心はできても、それでも罪悪感が消えないことがあります。私自身がそうでした。
誰かに何かを直接言われたことは、一度もありません。上司にも同僚にも、責められたことは本当に一度もないんです。
それでも、しんどかったのは、私が休んだ分の穴埋めを、1人の同僚が全部背負うことになっていたことでした。業務が1人だけに偏っているのを知っていて、何もできない自分が申し訳なくて。
あと、私が休職するか退職するか決まらないと、会社が新しく人を雇うかどうかも決められない、という状況もあったみたいで。人事の人も動きづらそうな空気があったんですよね。
直接何も言われていないのに、勝手に「迷惑かけて申し訳なかったなぁ」って感じてました。誰にも責められていないのに、罪悪感だけが湧いてくるって、なんなんだろうなって当時は思ってました。たぶん、責められないと逆に、自分で自分を責めるところを探してしまうところがあるのかもしれません。
不思議なもので、誰かに「休んでるくせに」みたいなことをはっきり言われていたら、逆に「そんなこと言われる筋合いない」って開き直れた気もするんです。でも、何も言われないぶん、勝手にあれこれ想像して、勝手に申し訳なくなる。相手の気持ちを深読みしてしまうところは、こういうときにも出るんだなあと思います。
同僚がどう思っているかなんて、本当のところは分かりません。それでも、「きっと大変だろうな」って想像だけがどんどん膨らんでいく。休職中の頭って、こういう想像に使うエネルギーだけは、なぜか余っているんですよね。
同じような状況にいる人は、少なくないと思います。誰も悪くないのに、なんとなく気まずい空気がある。それでも、その空気を1人で背負う必要はありません。休んでいる本人が、周りの穴埋めまで気に病む必要はないはずです。人員の調整や採用の判断は、本来、会社側が担うべき役割です。あなたが背負うべき責任ではありません。
データも、体験談も、両方知ったうえで、それでも罪悪感が残ることはあると思います。それくらい、根深い感覚なんだと思います。それでも、休むことは逃げじゃないです。回復のための、立派な選択でした。



誰にも言われてないのに、自分だけで勝手に罪悪感を背負っちゃうこと、あるよね。それでも、休んでいい理由には変わりないよ
休職中の過ごし方でよくある質問
休職中、何もできないのは普通ですか?
普通です。むしろ休職初期は「何もできない」のが自然な状態です。詳しくはステップ1を読んでみてください。焦りが出てきたときこそ、「今は回復の時間」と自分に言ってあげてくださいね。
休職中に会社のことを考えて不安になります
私もそうでした。通知を切る、仕事関係の連絡を見る時間を決める、など「会社との距離」を物理的に作るのがおすすめです。不安が続くときは、遠慮なく主治医に相談してください。
復職と転職、どちらがいいですか?
回復してから考えて大丈夫です。決断は、元気になってからの方がうまくいきます。判断材料として113名の辞めどきの見極め方と向いていた仕事・向いていなかった仕事の調査が参考になります。
食費を含めた生活費のやりくりに悩んでいる方は、食費15,000円でやりくりした節約食材10選も参考にしてみてください。
まとめ:休職中の過ごし方に「正解」はない
回復のペースは、人それぞれです。隣の誰かと比べる必要はありません。
何もできない日は、それでいい。少し動けた日は、自分を褒めてあげる。この記事が、あなたの休職期間にそっと寄り添えたらうれしいな、
相談先の例:厚生労働省「こころの耳」(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)









