「職場に行くのがつらい」「なんで自分だけこんなに消耗するんだろう」「もしかして、自分がおかしいのかな」
そんな気持ちを抱えながら、今日も仕事に向かっている繊細さんへ。
今回、HSPさん113名にアンケートを実施しました。職場でしんどかった体験、退職・転職の理由、どうやって乗り越えたか、そして今はどんな働き方をしているか——リアルな声を、そのままお届けします。
あなたが感じていることは、決してひとりではありません。
回答してくれたのは、こんな人たちです
まずはアンケートに答えてくれた方のプロフィールをご紹介します
性別
- 女性:90名(82%)
- 男性:17名(15%)
- 回答しない:3名
年齢
- 40代以上:33名
- 20代後半:29名
- 30代後半:21名
- 30代前半:20名
- 20代前半:7名
HSPセルフチェックの結果
- HSP傾向が強い:62名(56%)
- ややHSP傾向がある:40名(36%)
- 少しHSP傾向:4名
- わからない:3名

あかり回答者の8割以上が女性なんだね。繊細さに悩んでいる女性って、本当に多いんだなって改めて思った。



HSP自体は男女差がないとされています。ただ、職場での生きづらさを言語化して相談しやすい環境が、女性の方に整いやすいのかもしれません。男性のHSPさんも、同じように悩んでいる方はたくさんいるはずです
113名が語る「職場でいちばんしんどかったこと」
退職や転職のきっかけになった理由を複数回答で聞きました(有効回答 110名)。
| 理由 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 人間関係 | 85件 | 77% |
| 職場の雰囲気 | 73件 | 66% |
| 体調不良 | 45件 | 41% |
| 業務量が多い | 44件 | 40% |
| ハラスメント | 44件 | 40% |
| 長期間労働 | 31件 | 28% |
| 給与 | 18件 | 16% |
1位は人間関係(77%)、2位は職場の雰囲気(66%)。仕事の内容よりも、「人と環境」に消耗する——これはHSPさんに共通する特性です。
上司の態度・ハラスメントに消耗した
「上司の機嫌で空気が変わる」「理不尽に怒鳴られた」「自分だけ当たりが強い」——そんな声が多く集まりました。
「前の職場は毎日がほんとにしんどかったです。上司の機嫌一つで空気が変わるし、私は何も悪くなくても、ため息や舌打ち、無視で圧を掛けられる感じでした。あれはもう仕事ではなくて精神修行みたいなものでした。毎朝お腹が痛くなるくらい緊張して出勤していました。」
— みかんさん(40代)
「上司の機嫌によって、前は怒られなかった事が怒られたり、前にOKだったことが急にNGになったり。常に顔色を窺い続けなければなりませんでした。メモを紙に取っていただけで怒り狂われた時は、さすがに泣きながら仕事をしました。まるで言葉のサンドバッグになり続けているみたいでつらかった。」
— うにしまさん(30代)
「スタッフの中で年齢が一番上だったこともあり、『一番歳なんだから出来て当たり前』と見られることが苦痛でした。歳上だからできて当たり前ではないのに、決めつけられて責任者補助まで任されてしまい、気持ちがずっと張り詰めた状態で働いていたことがとても苦しかったです。」
— kenさん(30代)



”言葉のサンドバッグ”って表現、読んでいて胸が痛くなった。毎日そんな状況に置かれていたら、心が壊れるのは当然だよ。
パワハラが心に残したダメージや、その後の回復については以下の記事も読んでみてください。
合わせて読みたい
パワハラの後遺症とPTSD
職場を離れてもまだしんどい、気持ちが元に戻らないと感じている方へ。パワハラが心にどう残るか、PTSDとの関係をまとめています。
パワハラへの対処法
今まさにハラスメントの状況にいる方へ。「どうしたらいいかわからない」ときに参考にしてほしい対処の選択肢を紹介しています。
職場の「ピリピリした空気」だけで消耗する
「誰かが上司に叱責されている声が聞こえるだけで、まるで自分が怒られているかのように動悸がしました。ミスが許されない緊迫した状況で、周囲のプレッシャーを真正面から受け止めてしまい、夜も眠れなくなるほどのストレスを感じていました。」
— てっくまんさん(30代)
「少しのミスでも強い口調で責められることがあり、自分の存在自体を否定されているように感じてしまいました。同僚同士の競争意識も強く、孤独感が強くなっていきました。」
— わたあめさん(30代)
自分が怒られていなくても、周囲の緊張した空気に引っ張られて消耗してしまう。これはHSPさんの感度の高さからくるもので、決してあなたが弱いのではありません。



HSPの方は、他の人が流せる職場の空気感を、無意識のうちに受け取り続けてしまいます。これはコントロールが難しいため、環境そのものを変えることが有効な対処のひとつです。
「同僚との関係」にじわじわと消耗する
上司からのハラスメントだけでなく、同僚との関係にじわじわと削られた声も多くありました。陰口・グループ化・孤立——あからさまな出来事がなくても、職場にいるだけで心が消耗していく。
「陰口・無視・仲間外れが続くと、ここにいてはいけないのかもしれないという感覚になり、出社自体がつらくなったことがあります。」
— そとさん(40代以上・女性)
「職場で、他の同僚に対する誹謗中傷のひそひそ声が度々聞こえてきていました。自分に向けられたものではないとわかっていても、精神的なストレスが強くなり、同僚と関わることがしんどくなっていきました。」
— kkさん(20代・男性)
「職場の中にグループのようなものが出来上がっていて、雰囲気がかなり悪かった。新人でわからないことが多く質問するたびによく思われず、さらに孤立していく。ストレスで体調を崩しました。」
— みゃみゃさん(20代・女性)
「悪口を言われた」「無視された」という直接的な出来事だけでなく、「なんとなく自分だけ浮いている気がする」「誰かが陰口を言っているのが聞こえた」——そういった間接的な刺激でも、HSPの方には十分なダメージになります。
転職・休職のリアルな数字
転職回数
| 転職回数 | 人数 |
|---|---|
| 4回以上 | 43名(39%) |
| 2回 | 27名(25%) |
| 3回 | 16名(15%) |
| 1回 | 16名(15%) |
| 0回 | 7名(6%) |
転職を4回以上経験した方が約4割。繰り返し環境を変えながら、自分に合う場所を探し続けてきた証です。



4回以上の転職は、失敗の証ではありません。合わない環境に正直に反応し続けた結果とも言えます。HSPさんの転職体験談はこちらでも紹介しています。
合わせて読みたい
HSPが転職して良かったこと
転職を迷っている繊細さんへ。「環境を変えると何が変わる?」HSPさんの転職後のリアルな変化を体験談をもとにまとめています。
休職経験
回答者のうち58名が休職経験あり(53%)。2人に1人以上が、一度は仕事を休まざるを得ない状況になっています。
合わせて読みたい
HSPが休職した理由ランキング
「休んでもいいのかな」と迷っている方に。HSPさんが休職に至ったリアルな理由を順位形式でまとめました。「自分だけじゃなかった」と感じてもらえると思います。
どうやって乗り越えたか——113名の声から
「環境が合わなかっただけ」と気づいたとき
「世の中には自分と同じHSP気質で悩んでいる人が大勢いることを知ってからは、単にこの職場の環境が自分に合っていないだけだと考え方を変えるようにした。何度か転職を繰り返した末に、ようやく自分に最適な働き方を見つけてからは、ずいぶん生きることが楽になった。」
— タツヤさん(40代)
「心療内科に行って、医師から『あなたが弱いんじゃなくて、環境が悪過ぎる』と言われた時に、初めて自分を責めるのを止められました。休職して距離を置いたら、あれだけ苦しかった胸の圧がスッと軽くなった感じでした。今は、自分が壊れる前に逃げることも立派な選択だと本気で思えます。」
— みかんさん(40代)



『逃げたんじゃなくて、自分を守っただけ』——この言葉に何度も救われた。合わない場所に居続けることが正解じゃないって、もっと早く知りたかったな。
「自分が悪い」と思い込んでいたのが、「環境が合わなかっただけ」と気づいたとき、はじめて前に進めた——そんな声がたくさん集まりました。
「逃げる」を自分に許可したとき
「職場を辞めて環境をリセットすること自体が、私にとって最大の乗り越え方であり、自分を守る選択だったと感じています。」
— おみさん(40代以上・女性)
「乗り越えたというより、逃げたに近いかもしれません。でも自分が壊れるよりはマシだと思います。」
— さじさん(30代・女性)
「逃げた」という言葉に罪悪感を感じてきた方も多いはずです。でもこのアンケートを通じて見えてきたのは、「早く動いた人ほど、回復が早い」という事実でした。
「休む」という選択をしたとき
「心療内科を受診し、医師から休職を勧められたことで、初めて『休んでもいい』と自分に許可を出せました。休職中は散歩や読書など、刺激の少ない時間を意識的に作り、心身を整えることに集中しました。」
— 春樹さん(20代・女性)
「有給をもらって休んだら、今まで胸の内で張り裂けそうになっていた感情がふわっと解放されたかのように楽になりました。」
— たまさん(40代以上・男性)
HSPという気質を知ったとき
「休職期間中にHSPという概念に出会い、自分がダメな訳ではなく『単に脳のアンテナが敏感すぎる気質なんだ』と論理的に理解できたことで、過度な自責の念から解放されました。」
— カズさん(40代以上・男性)
「休職中にHSPという気質を知り、自分がダメなのではなく、働く環境が合っていなかっただけだと客観的に受け入れられたことが転機になりました。」
— さくらんほさん(30代・女性)
「自分がおかしいのかも」と思い続けてきた方が、HSPという気質を知ることで「これが自分の特性だったんだ」と腑に落ちた——そんな転機の声が繰り返し出てきました。
職場の外に出たとき
「職場の外に相談相手をつくり、会社の外の人に話すことで『職場が世界のすべてではない』と実感することができました。」
— そとさん(40代以上・女性)
「仕事のことを思い出さないような生活をしていました。仕事のことは仕事の時だけ。それ以外は仕事から離れていることが、私の唯一の救いでした。」
— がっぽママさん(20代・女性)


「職場の外に出る」というのは、物理的な意味だけじゃなくて、「職場の外に自分の世界を持つ」ということでもあると思います。しんどいときほど、職場が世界のすべてになってしまいがちなので。
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HSPが仕事でバーンアウトするまで
「もう限界かも」と感じている方、または過去に燃え尽きた経験がある方に。バーンアウトに至るサインと経緯を体験談をもとにまとめています。
今の働き方——繊細さんが選んだ道
| 働き方 | 人数 |
|---|---|
| 正社員 | 33名 |
| パート・アルバイト | 29名 |
| フリーランス | 21名 |
| 無職(求職中含む) | 13名 |
| 派遣社員 | 6名 |
| 契約社員 | 4名 |
| 専業主婦 | 2名 |
| 自営業 | 1名 |
パート・フリーランス・派遣などを合わせると60名以上が、正社員以外の働き方を選んでいます。共通して語られたのは「自分のペースで働ける」という安心感でした。
「仕事の受注案件やスケジュールを自分で決められるため、朝起きることが苦にならなくなった。」
— タツヤさん(40代・フリーランス)
ゆうき「収入よりも心の安定を選んだ方が多く、フリーランスや在宅ワークに移行して『消耗しなくなった』という声が目立ちました。働き方を変えることで、HSPの特性がむしろ強みになるケースも多いようです。」
実際に働き方を変えた方の声です。
「家で一人で完結する仕事なので、人と接する機会が非常に少なく、精神が安定しやすいです。自分に一番合っていて、すごく働きやすいです。」
— なつさん(30代・女性・フリーランスWEBライター)
「在宅ワークで、人の目を気にしながら働いたり、空気を読みながら仕事したりがなくなって、以前よりも仕事効率や実績も良くなっています。出勤していた頃は常にコロコロ変わる空気感にどっと疲れていましたが、今は自分の空気感だけで快適です。」
— がっぽママさん(20代・女性)
「周囲の目を気にせず自分のペースで集中できる事務職に就いています。電話対応や突発的な業務が少ないため、精神的な負担が大幅に減りました。穏やかに働けています。」
— もくじゅさん(20代・女性)
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HSPが転職して良かったと感じた6つのこと
働き方を変えようか迷っている方へ。環境を変えた繊細さんたちが「変わって良かった」と感じた具体的な変化を6つにまとめています。
HSPに向いている仕事ランキング!繊細さん500人アンケート調査
事務職・データ入力・ライターなど、500人調査で上位に挙がった職種を具体的に知りたい方に。数字で「向いている仕事」を比べたいときに参考になります。
考察|このアンケートから見えてきたこと
113名のデータを並べてみると、いくつかのパターンが浮かび上がってきます。
「何をするか」より「どんな環境か」が決定的
しんどかった理由の1位は人間関係(77%)、2位が職場の雰囲気(66%)。業務量や給与は下位でした。HSPさんが消耗するのは仕事の内容よりも「場の空気・人との摩擦」によるものが圧倒的——数字がそれをはっきり示しています。
転職の繰り返しは「適応できない」からではなく「感じすぎるから」
4回以上転職した方が約4割いました。合わない場所に居続けられず動き続けた結果であり、繊細な感度があるからこそ「ここじゃない」に早く気づけた、とも言えます。
休職経験者53%——「もっと早く逃げればよかった」が共通のことば
回答に繰り返し出てきたのが、「我慢しすぎた」という後悔でした。逃げることへの罪悪感が、消耗をさらに深めているケースが多く見られます。休むことは負けではなく、消耗が限界に達する前の「早期撤退」こそが正解だった、という声が目立ちました。
「自分のペース」を手に入れたとき、HSPの特性が強みになる
今の働き方では、パート・フリーランス・在宅など「自分でコントロールできる環境」を選んだ方が過半数。「朝が怖くなくなった」「消耗しなくなった」という声に共通しているのは、ペースを自分で決められることでした。環境が変わると、感度の高さがむしろ仕事の質に活きてくる——そんな変化を語る方も少なくありませんでした。



繊細さに問題があるのではなく、繊細さに合わない環境に居続けることが問題。環境を変えることが、HSPにとってのいちばんの対処法だと、このデータは示していると思います。
まとめ|あなたが弱いのではない
今回のアンケートで、繰り返し出てきた言葉があります。
「自分が悪いと思っていたけど、環境が合わなかっただけだった」
人間関係や職場の雰囲気に消耗するのは、HSPさんの感度の高さからくる自然な反応です。それは弱さでも、甘えでもありません。
転職を何度繰り返しても、休職を経験しても、今もまだしんどくても——それは「自分に正直に生きようとしている」ということでもあります。



転職2回してわかったけど、環境って本当に大事。自分を責め続けてた時間が、一番もったいなかった



今回アンケートに答えてくれた113名の声が、同じ気持ちを抱える誰かの『自分だけじゃなかった』に届きますように。
【次回予告】このアンケートから生まれた記事シリーズ
同じ113名のアンケートデータをもとに、テーマ別でも詳しくお届けしています。
- 記事② HSPに向いていた仕事・向いていなかった仕事
- 記事③ しんどかった職場体験談まとめ(近日公開予定)
- 記事④ 休職・退職のリアル体験談(近日公開予定)
- 記事⑤ フリーランス・在宅ワークに移行して変わったこと(近日公開予定)
- 記事⑥ 転職回数と、そこから気づいたこと(近日公開予定)
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