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職場のルッキズムがしんどい。容姿で男性の態度が変わるのはなぜ?

職場のルッキズムがしんどい。容姿で男性の態度が変わるのはなぜ?

「同じようなミスをしているのに、あの子だけ怒られない」

そんな場面を、見たことはないでしょうか。

飲み会でも、可愛い女性の周りにだけ人が集まっていく。正直に言うと、私は職場で、身に覚えのないミスコンに参加させられているような気分になったことが何度もあります。

この記事では、職場でなぜ容姿によって扱いが変わるのか、その理由と、経理職として働いていた頃に実際に見てきたこと、そして少し楽になった今の考え方をまとめました。

この記事でわかること

  • 職場で実際に起こりやすいルッキズムの具体例
  • 容姿の良さが評価に影響してしまう心理的なしくみ
  • 容姿によって男性の態度が変わることがしんどい理由
  • ルッキズムに気づいてから、自分の容姿まで気になってしまうこと
  • 気持ちが少し軽くなった、今の私の考え方
YODAKA

可愛い人が悪いわけじゃない。でも、この違和感、なかったことにしなくていいと思う

目次

「A子さんなら愛嬌があって許せる」と言われた

ルッキズムのパワハラ

私自身にも、これに近い経験があります。経理職として、50人規模の家族経営の会社で働いていた頃の話です。男性社員が多く、飲み会もほぼ強制参加のような社風でした。

あるとき、私は請求書の金額を間違えるミスをしました。相手先に間違った金額を請求してしまうという、単純だけれど取り返しのつかない類のミスです。もちろん、すぐに謝罪して訂正しました。

同じ部署に、小動物系というのか、可愛らしい雰囲気の同僚がいました。彼女も似たようなミスをしたことがあったのですが、そのときの周囲の反応と、私が怒られたときの反応は、明らかに違いました。

私は謝るときも、あまり表情が動かないタイプです。淡々と対応していたら、上司から「本当に反省してる?」と言われました。

そのあとに続いた言葉が、今でも忘れられません。

「A子さんなら愛嬌があって許せるのになあ」

同じようなミスのはずなのに、反省の中身ではなく、愛嬌があるかどうかで評価が変わる。そのとき、初めてはっきりと「これって、ミスの話じゃないんだ」と思いました。

「本当に反省してる?」「A子さんなら愛嬌があって許せるのになあ」——同じミスをしても、態度で評価が変わる。この一言が、私にとってのルッキズムの出発点でした。

見る側の心理ひとつで評価が変わってしまう。そのことに、静かにショックを受けました。

この経理職時代のことをもっと詳しく知りたい方は、こちらにも書いています

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職場のルッキズムとは?

「ルッキズム」という言葉、聞いたことはあっても、実際に何を指すのか説明しろと言われるとちょっと迷う人も多いんじゃないかと思います。言葉の意味と、職場でどんな場面として現れやすいのかを整理しておきます。

ルッキズムは「見た目で人を評価すること」

ルッキズムは、日本語では「外見至上主義」と訳されることが多い言葉です。見た目の良し悪しで人を評価したり、扱いを変えたりすることを指します。

ここで誤解しないでほしいのは、「可愛い」「素敵だな」と感じること自体が悪いわけではないということです。誰かを見てそう思う気持ちは、自然に湧くものだと思います。

問題になるのは、その印象が容姿とは関係のない部分、たとえば性格や能力、仕事への評価にまで広がってしまうことです。見た目に関する感想と、その人自身の評価は、本来なら別々。

それが混ざってしまうところに、ルッキズムのしんどさがあると思っています。

先ほど書いた「A子さんなら愛嬌があって許せるのになあ」という出来事も、まさにこのパターンの一つでした。

なぜ職場では「可愛い人」が得をしているように見えるの?

同じ請求ミスをしても、上司の反応が私と同僚で違った、という比較図

「愛嬌があるから許せる」。この上司の言葉には、実は名前のついた心理現象が関係しているらしい、とあとから知りました。人は、相手の中身をじっくり知る前に、見た目から先に印象を作ってしまうことがあるそうです。私自身も、人を見るときに同じことをしていると思います。誰かを一方的に責められる話ではなく、人の脳がもともとそういう作られ方をしているらしい、というくらいの距離感で捉えるようにしています。

「ハロー効果」で一つの好印象が全体の評価に影響する

心理学では、こうした現象を「ハロー効果」と呼ぶそうです。一つのいい印象が、まるで色移りするみたいに、その人の他の部分の評価にまで広がってしまう、人間の思い込みのクセのことです。

「感じがいいな」という最初の印象を持たれると、そのあとの言動を無意識に甘めに採点してもらえる、みたいな感覚に近いのかもしれません。ただ全部の評価に同じ強さで効くわけではなく、「感じの良さ」のようなふわっとした印象の部分に、特に効きやすいものらしいです。それに、職場で容姿によって扱いに差が出る理由を、すべてこのハロー効果だけで説明できるわけではないと思います。

容姿で男性の態度が変わるのがしんどい理由

可愛い女性の前で男性社員が照れる

「愛嬌があるかどうか」で対応が変わる。それだけなら、まだ理屈として理解できます。しんどいのは、そこに男性の態度の変化まで重なってくることです。上司の一言だけなら、聞き流せる日もあったかもしれません。でも同じような差を、いろいろな場面で少しずつ感じるようになると、話は違ってきます。

自分まで比較されているように感じる

特に感じるのが、男性社員の視線です(全員とまでは言ってない)。

舐め回すように見る人が実際にいましたが、まるで品定めをしているような感じで気分が悪かったです。

また、同じ空間に、扱われ方の違う人がいると、比べるつもりがなくても、自然と自分の立ち位置を意識してしまいます。

「あの子は許されて、私は許されない」。その事実を一度知ってしまうと、ミスをするたびに、心のどこかで自分と誰かを比べるようになりました。職場にいる時間そのものが、なんとなく採点されている時間のように感じられていったのを覚えています。

「女は顔が可愛くないとダメなのか?」

次に出てくるのがこの疑問です。

大切にされる・されないが、仕事の中身ではなく容姿で決まるとしたら、自分は大切にされない側なんだろうか。そんなふうに、根拠のない自己評価まで下がっていく感じ。

誰かに聞かれたら「考えすぎだよ」と言ってほしいくらい、自分でも大げさな考えだと分かっていました。それでも、一度浮かんでしまった疑問は、なかなか消えてくれませんでした。

努力では変えられない部分で評価される?

仕事のスキルなら、練習すれば伸ばせます。ミスをしたなら、次から気をつければいい。でも容姿は、そう簡単には変えられない部分です。努力で変えられない部分を評価の材料にされると、どう頑張ればいいのか分からなくなります。

「ダイエットしないといけないのかなぁ」「整形しないとやっぱりダメなのかな」

他の女性と自分を比べて、

そんなふうに私の場合は感じることが多かったです。

職場なのに「女としての順位」をつけられているように感じる

職場は、本来は仕事をする場所のはずです。それなのに、扱われ方の違いを重ねて見ていると、まるで女としての順位をつけられているような気分になることがありました。誰かと張り合いたいわけでも、順位をつけてほしいわけでもないのに、勝手に土俵に上げられているような感覚です。

ふと、飲み会で盛り上がっていた会話を聞いていると

付き合うならどの子がいい?

俺はA子ちゃんかな〜

俺はBさんならイケると思うんだよなぁ

私のいたところでは、そんな男子高校生のような会話を40代過ぎの男性が話しているのを聞いて、ドン引きした覚えがあります。

ただ働きに来ているだけなのに。そう思いながら、モヤモヤを飲み込んでいた時期があります。

飲み会で可愛い女性に男性が群がるのが気持ち悪いと感じるのはなぜ?

飲み会の話は、正直かなり個人的な感情が入ります。それでも、あの光景を見たときのことは、はっきり覚えています。

「結局、見た目なの?」という虚しさ

会社の飲み会は、ほぼ強制参加でした。断れる空気ではなかったので、毎回それなりの人数が集まります。

その中で、可愛らしい雰囲気の同僚の周りには、決まって複数の男性社員が集まっていました。ご飯をよそってあげたり、さりげなく隣の席を確保しようとしたり。二人きりになりたそうな空気を出している人もいました。

「うわぁ、相変わらずだなぁ」なんていう目で、どうしても見てしまう。

少し離れた席から、その様子をただ見ていると冷笑したくなる。

可愛い人自身を嫌いなわけではない

勘違いしてほしくないのが、私は、その同僚のことを嫌いになったわけではありません。彼女自身が男性を誘っていたわけでも、ぶりっ子のような態度でもなかったです。

嫌だったのは、彼女自身ではなく、彼女の周りに人が集まる理由が、容姿によって決まっているように見えたことです。矛先を人に向けても、何も解決しないと分かっていました。

男性側の態度の変化に違和感がある

違和感の正体は、「可愛い女性が悪い」ということではなく、容姿によって周囲の態度が変わること。

同じ場にいて、同じように話しかけても、返ってくる言葉が違う。その差を作っているのが自分の言動ではなく容姿だとしたら、努力のしようがありません。

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職場のルッキズムに疲れたとき、どうすればいい?

それでもつらいときは、離れる選択肢がある

ここから先は、当時の私にできていたことではなく、今振り返って言葉にできる考え方です。当時は正直、うまく割り切れていませんでした。「気にしないようにしよう」と思うほど、かえって気になってしまう時期もありました。それでも、時間をかけて少しずつ、自分なりの考え方にたどり着いていった感じがします。

少し距離を置く

物理的にも、関係的にも距離を置くのが個人的に良かったと思ってます。

「あくまで仕事上の付き合いだから」と自分に言い聞かせると、冷静になれた気がします。仕事をするだけの場所なんだから、容姿は関係ない。そんなふうに考えることで、私はちょっとラクになりました。

周りが「A子ちゃんって、可愛いね」「えー///」

そんな会話が聞こえてきたら、「(セクハラキモw w w w)」と心の中でそっとつぶやくのも◎

趣味のことを考える

大好きな推し、気になるごはん屋、お気に入りブランドの洋服などなど

悩む時間がないくらい趣味のことを思い浮かべるのも結構おすすめです。次の休日に向けて、頭の中で旅行の計画を立てるのもいいでしょう。他の人に時間を割かないで、自分のことに集中するというイメージで。

周りのことがどうでもよくなるくらい、頭の中を好きなことで埋め尽くしてみましょう。

「本当に容姿だけが原因なのか?」と一度立ち止まる

何でもルッキズムのせいにしてしまうと、それはそれで苦しくなります。

性格の相性、人間関係の積み重ね、仕事上の信頼関係、コミュニケーションの取り方。扱われ方の違いには、容姿以外の要因が関わっていることも、実際には多いはずです。全部をルッキズムのせいにしてしまうと、本当は改善できる部分まで見えなくなってしまう気がします。

「これは本当に容姿の話だろうか、それとも別の理由もあるんだろうか」

モヤモヤしたときに、自分にそう問いかけてみるようにしています。答えが出なくてもかまいません。一度立ち止まってみると、必要以上に自分を追い詰めずに済むことがあります。

明らかな差別やハラスメントなら記録する

明らかに差別的な発言や、ハラスメントと呼べるような扱いを受けた場合は、話が別です。

  • いつ
  • 誰から
  • どんな発言・扱いをされたか
  • 他の人との違い

この4つを、簡単でいいのでメモしておくことをおすすめします。スマホのメモアプリに、日付と一言だけ残しておくくらいで十分です。あとで誰かに相談するときも、記憶だけで話すより、記録があるほうが伝わりやすくなります。その記録は、人事や上長、それが難しければ社外の相談窓口に見せることができます。

あなたの価値が低いわけではない

ここまで、しんどさの理由をたくさん書いてきました。

最後に、これだけは伝えておきたいことがあります。

容姿によって、得をしているように見える場面が存在すること自体は、否定しません。実際にそういう場面を、私も何度も見てきました。でも、それは「可愛くないから価値がない」という意味では、決してありません。

職場での扱われ方と、あなたという人間の価値は、別のものです。他人の態度は、その人の見方でしかなく、あなたの価値を決めるものではないと思っています。

まとめ|女性は、身に覚えのないミスコンに参加しているわけじゃない

最後に、この記事の内容を振り返ります。

  • 職場のルッキズムは、容姿そのものではなく、容姿を理由に評価や扱いが変わることが問題
  • 「愛嬌があるから許せる」という感覚の背景には、ハロー効果と呼ばれる心理が関係しているらしい
  • 容姿で男性の態度が変わることがしんどいのは、努力で変えられない部分を評価されるから
  • しんどさに気づくと、自分の容姿まで気になり始めることがある
  • 「誰が得しているか」から距離を置き、自分を見てくれる人の評価を信じることで、少し楽になれる

職場は、本来なら仕事をする場所です。誰が一番可愛いか、誰が男性から好かれるかを競う場所ではありません。

この記事を書きながら、当時のことをかなり久しぶりに思い出しました。職場のルッキズムが亡くなればなと強く願っています。

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※本記事は筆者の体験に基づくものであり、医学的な診断・治療を目的としたものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
相談先の例:厚生労働省「こころの耳」(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
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この記事を書いた人

職場の人間関係やパワハラに悩んだことをきっかけに、「となりの繊細さんラボ」を立ち上げました。繊細な気質ゆえに、がんばりすぎてしまったり、人の顔色を気にしてしまったり。同じようにしんどさを感じている方に向けて、体験談や対処法を発信しています。この場所が、少しでも心を休められる“ひとやすみの場”になれば嬉しいです。

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