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『翻訳できない世界のことば』と『誰も知らない世界のことわざ』を比較|どっちがおすすめ?

『翻訳できない世界のことば』と『誰も知らない世界のことわざ』を比較

『翻訳できない世界のことば』と『誰も知らない世界のことわざ』。どちらも世界の言葉を扱った本ですが、実際に2冊読んでみると、楽しみ方が少し違いました。そこで今回は、2冊を実際に読んだ感想をもとに、「どんな違いがあるのか」「どんな人におすすめなのか」を比較してみます。

ざっくり結論から先に言うと、『翻訳できない世界のことば』は「自分の内側」を、『誰も知らない世界のことわざ』は「自分の外側」を楽しむ本でした。

目次

『翻訳できない世界のことば』と『誰も知らない世界のことわざ』の違い

まずは簡単に比較してみます。

比較項目翻訳できない世界のことば誰も知らない世界のことわざ
テーマ世界の言葉・感情世界のことわざ・価値観
読後感自分の内側に目が向く世界の広さを感じる
雰囲気詩的・静かユニーク・楽しい
楽しみ方言葉の意味を味わう由来や文化を知る
おすすめ感情・言葉が好きな人雑学・文化が好きな人

読みやすさ的には、『翻訳できない世界のことば』>『誰も知らない世界のことわざ』です。

『翻訳できない世界のことば』はこんな本

表だけだとちょっとわかりにくいと思うので、ここから1冊ずつ、もう少し詳しく紹介していきます。『翻訳できない世界のことば』は、日本語では一言にできない、世界のいろんな感情や感覚を表すことばを集めた本です。実際に読んでみて、こんな人に向いていると感じました。

自分の感情を見つめたい人向け

自分の感情をことばにしたい時は、『翻訳できない世界のことば』を私はよく読んでいます。

最近気に入っている言葉は「クンマーシュペック」です。このことばを知ってから、「太ったなぁ」と言うより「クンマーシュペックだ」と言うほうが、気分的にもラクで笑えます。

「ラズリュビッチ」も似ていて、蛙化してしまった気持ちを、心の中で呪文みたいに唱えるだけで逃がせる。そういう体験ができる本でした。「なんとなくモヤモヤするけど、うまく言葉にできない」が多い人ほど、自分にぴったりくることばが見つかる気がします。

詩的な言葉や美しい表現が好きな人向け

「モーンガータ」は、水面に映った月明かりが道のように長く伸びて見える様子を表すスウェーデン語です。

「グルファ」は、片手の手のひらに乗るだけの、ひとすくいの水のこと。

どちらも、意味を知るだけでちょっとうっとりするような、詩のようなことばでした。実用性はほぼないけど、こういう静かで美しいことばに触れたい人には、たまらない本だと思います。

歌詞が思い浮かばない人、絵を描くヒントにしたい人、小説を書いている人など。クリエイティブな人ほど「これ好きかも!」が見つかると思います!

静かにページをめくりたい人向け

この本は、順番通りに読まなくてもいい本です。

気になったページから開いて、好きなことばだけを拾い読みしてもいい。文章量自体は多くないので、読むだけなら30分もかからないと思います。

でも1つのことばに立ち止まって「これってどういう意味なんだろう?」と考え出すと、あっという間に時間が過ぎていく。忙しい日より、ちょっと余白のある日に開きたくなる本でした。

詳しいことはこちらの記事で紹介!考察と感想を交えて7つのことばを解説しています。

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『誰も知らない世界のことわざ』はこんな本

『誰も知らない世界のことわざ』は、感情ではなく「ことわざ」を集めた本です。同じ著者・同じシリーズだけど、読んでみると印象はけっこう違いました。

世界の文化や価値観を知りたい人向け

「エビサンドに乗って滑っていく」は、働かずに楽な暮らしをしている人を皮肉る、スウェーデンのことわざ。

「ウサギになって旅をする」は、切符を買わずに乗り物に乗る人を指す、フランスのことわざ。

ことわざの由来をたどっていくと、その国の暮らしや歴史まで見えてきます。

ただ「変わったことわざ」を覚えるだけではなく、「なぜこの国では、これをこんなふうに表現するんだろう?」と考えられるのが面白いところです。

「そんなことわざあるの?」と楽しみたい人向け

「オオカミの口の中へ!」は、イタリアで使われる応援のことば。物騒な響きなのに、実は「幸運を祈る」という意味だと知って驚きました。

「うまうま、とらとら」は、中国語で「まあまあ」を表すことば。直訳すると「馬、馬、虎、虎」で、字面から可愛くて好きになってしまいました。

読みながら思わず「え、なにそれ」と声に出したくなる、そんなことばがたくさん出てきます。

雑学や豆知識が好きな人向け

「ウサギになって旅をする」は、昔の乗合馬車の車掌が不正をしていたことに由来していたり。誰かに話したくなるような小ネタが、1つのことわざにつき1つはついてくる感じです。

本文106ページとボリュームもそれほど多くないので、通勤時間やちょっとした空き時間にも読み進めやすいと思います。飲み会や雑談のネタが欲しい人にも、地味に使い勝手のいい1冊だと思います。

本の詳細はこちらの記事で紹介しています!ことわざを解説しています

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2冊を実際に読んで感じた大きな違い

『翻訳できない世界のことば』は「自分」に目が向く

ここが、2冊を読み比べていちばん感じた違いです。

『翻訳できない世界のことば』を読んでいるときは、ずっと自分の内側を覗き込んでいる感覚でした。

「これ、私も感じたことがある」「この感情、名前がなかったな」と、ことば一つひとつを自分の経験と照らし合わせながら読み進められます。内省したい日、休職している時、仕事で疲れた日、寄り添いすぎていないことばに癒されたい時に読みたくなります。

『誰も知らない世界のことわざ』は「世界」に目が向く

『誰も知らない世界のことわざ』は、それとは逆に、視線が自分の外側に向かう本でした。

「この国では、そんな考え方をするんだ!」と、日本にいたら一生知らなかったかもしれない価値観に触れる感覚。自分の内側を探るというより、世界の価値観の違いを見せてもらう感じです。

日本では当たり前のことが、世界では当たり前じゃない。

そんな新しい発見をくれる本です。

2冊に共通しているのは「世界は一つの見方だけではない」ということ

向いている方向は真逆でも、2冊に共通していることもありました。

『翻訳できない世界のことば』の「モーンガータ」も、『誰も知らない世界のことわざ』の「エビサンドに乗って滑っていく」も、ことば自体はまったく違います。

でも根っこにあるのは同じで、日本の「普通」は、世界の「普通」じゃない。ことばとことわざ、切り口は違っても、2冊とも同じことを教えてくれる本でした。

どちらか1冊だけ読んでも気づけたと思いますが、

2冊続けて読んだことで、この共通点にはっきり気づけた気がします。

結局どっちがおすすめ?

結論から言うと、自分の感情を言葉にしたいなら『翻訳できない世界のことば』、海外の文化や雑学を楽しみたいなら『誰も知らない世界のことわざ』がおすすめです。

自分の感情について考えたいなら『翻訳できない世界のことば』

「なんとなくモヤモヤするけど、うまく言葉にできない」ということが多い人には、こちらが向いていると思います。

ことばも難しすぎないので、頭にスッと入ってくる内容が多いです。『誰も知らない世界のことわざ』はその国の背景を知らないと理解するのが難しいんですが、ことばはシンプルで、わかりやすいです。

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世界の文化や価値観を楽しみたいなら『誰も知らない世界のことわざ』

雑学が好きな人、海外の文化や考え方に興味がある人には、こちらのほうが楽しめると思います。「なぜそのことば?」を調べていく過程自体がおもしろい本です。

『翻訳できない世界のことば』に比べて解説文も多く、読み応えがしっかりあります。

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どちらも気になるなら、2冊続けて読むのがおすすめ

正直、どちらも甲乙つけがたい本です。

もし両方気になっているなら、私は先に『翻訳できない世界のことば』を読んで、そのあと『誰も知らない世界のことわざ』を読むのがおすすめです。自分の内側を見つめてから、外側の世界に目を向けると、なんとなく順番としてしっくりくる気がします。もちろん逆の順番でも、読む楽しさは変わらないと思います。

2冊を読んで感じたこと|「知らない」を知るのは面白い

『翻訳できない世界のことば』では、自分の中にある感情に気づいた。

『誰も知らない世界のことわざ』では、自分の外側にある価値観を知った。

どちらも違う方向から、「世界にはいろいろな見方がある」と教えてくれる本でした。

自分の内側を知りたい日もあれば、世界の広さに触れたい日もあると思います。そのときの気分で、どちらを開くか選べるのも、2冊持っておくことの良さかもしれません。

自分の知らない言葉を一つ知るだけで、世界は少し広くなる。

そんな小さな発見を楽しみたい人には、この2冊はきっとおすすめです。

YODAKA

同じ著者の本だから似ているのかと思っていたら、読み終えたあとに向いている方向がこんなに違うとは思いませんでした。今度は続けて読み返してみようと思います。

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この記事を書いた人

職場の人間関係やパワハラに悩んだことをきっかけに、「となりの繊細さんラボ」を立ち上げました。繊細な気質ゆえに、がんばりすぎてしまったり、人の顔色を気にしてしまったり。同じようにしんどさを感じている方に向けて、体験談や対処法を発信しています。この場所が、少しでも心を休められる“ひとやすみの場”になれば嬉しいです。

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